REPORT

「横浜市民ギャラリーのパフォーマンスを終えて」　

今回、コンサートホールではなくギャラリー空間での演奏に挑戦させて頂きました。
定型の演奏会では無く、何か新しい形で出来ないかという漠然としたとしたイメージから始まりましたが、「では実際にどうやって実現したら良いのか？」と悩む事がとても多かったです。会場展示をアドヴァイスくださった三ツ山さんにも、「イメージばかりでは実際の表現にはならない」と、厳しい意見を頂いた事もありました。例えば、「会場の色々な場所で演奏したい、音を展示させたい・・」等の考えを実現につなげるまで、一つ一つにどれだけの細かな準備の過程を踏むかというのを実感しました。
しかし企画が形になっていくにつれて、少しずつ自分の中で何か見えてきたり、逆にもっと新たな課題が出てきたり、考える事の連続で、それは本当に自身の糧となるものでした。
実際の空間となり本番を迎えた時には、諸々の不安の半面、率直にとても嬉しかったです。

今回、inc.の参加メンバー同士でお互いの企画に協力し合いながら進めて行けたこと、会場の方々の全面的なバックアップ、そして何より全体の大きな流れから、演奏面のアドバイス、ささいな悩みの相談まで、いつも寄り添って下さった加藤訓子様、たくさんの人に支えて頂きながら、これ以上なく恵まれた環境の中でした。

本番を終えて全て終了ではなく、自分に見えた新たな課題と、inc.で関わった皆様との繋がりを、今後も大切にしていきたいと思います。

野川菜つみ