TAKUMI SAJI

by | Artists 2019, inc

佐治拓見(フルート)

リサイタルを終えて、この度、自身初となるリサイタルを多くの人のお力添えがあり終えることができました。自分自身、自主企画や裏方での仕事を何度もやっているのですが、あの規模の演奏会(しかも数日間)で奏者が演奏に集中できる環境であったという事に対して、本当に有り難く思っています。今回サポートしてくださった方々に対して感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。初めてのリサイタルで、曲目は難曲のジョリヴェと無伴奏曲。曲を決め、練習を始めた時点から不安感との戦いでした。無伴奏という1人と1本で完結してしまう音楽なので、どうすればもっと面白くなるのだろうか、どうすればもっと魅力的に聴こえるのだろうか、と部屋に籠って悩み続け、より深みに嵌っていってしまうような数ヶ月でした。悩んで悩んで気付けば会場リハの日に。

最初のリハーサルこそ一層落ち込んでしまうような出来だったのですが、オープニングや会場でのリハを重ねていくにつれ段々と悩みがほどけていき、本番当日はクリアな気持ちで望むことができました。数日間に渡り会場を使用することができる贅沢な環境に、様々な協力してくださったスタッフの皆さん。演奏するだけなら1人ですることができますが、演奏会として良いものを作り上げるには決して1人で成し遂げることはできないのだなと改めて、強く実感いたしました。

しかし加藤先生からも何度かお話いただいたように、このincがかなり恵まれた環境であることを忘れてはいけないなとも思います。この先音楽を、クオリティの高い音楽を続けていくために、日々の練習は勿論、事務作業、広報(ここが一番の反省点です)、諸々の連絡など、こういったものを決して怠らないよう心がけていきたいです。

今回様々な事に快く協力してくださいました、くにたち芸術小ホールの皆様、ステージスタッフの皆様。朝から晩まで細やかなサポートをしてくださった伊藤さん、大須賀さん、鈴木さん、incメンバーの皆様。共演ししてくださった戸崎さん、富田さん、細野さん、森村さん。様々なアドバイスをくださいました寒河江さん。素晴らしく貴重な機会をくださった加藤先生。

そしてご来場いただいた皆様に心より感謝いたします。

佐治拓見